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2014.12.18

リトアニア便り〜ユーロ導入を控えて(後編)〜

レポート:鳴海深雪(日本リトアニア友好協会HP内『リトアニア便り』担当)

リトアニアのユーロコインに使われるのは現在でも使われている中世から伝わる歴史的な国旗『Vytis(ヴィーティス)』のイメージ。国民によって選出されたイメージです。

リトアニアの通貨の遍歴について少しお話すると、1990年のソ連独立後にしばらく臨時通貨が出回っていました。当時の首相「ワグノリス」の名前を取った通貨、通称「ワグノリケス」という名前の通貨で紙幣には動物や植物が描かれているような可愛らしい通貨だったそうです。この通貨は、今では個人の家かミュージアムに保存されているのみです。

その後、第一世界大戦と第2世界大戦の間のリトアニアの独立国家時(1918)に流通していた「リタス」が復活し、現在までこの20年余り使われています。ちなみに現在流通しているリタスの紙幣は10リタス、20リタス、50リタス、100リタス、200リタスですが、独立ほどない当時は500リタス紙幣も印刷されていたそうです。ただし、予想以上にインフレ率が高くなく、実際に500リタス紙幣が必要とされることはなかったので、2000枚ほど印刷された500リタス紙幣は今ではお目にかかることはありません。

ソ連時代には主要通貨が「ルーブル」でしたから、リトアニアの通貨の歴史を辿ると、現在の20代後半以上の人たちは来年「ユーロ」が導入されると、人生の中で通貨が「ルーブル」「ワグノリケス」「リタス」「ユーロ」と4回変わることになります。歴史や政治の流れによって流通貨幣が変わる、こういった事はなかなか日本では想像できないですよね。

ちなみに、ソ連から独立後、リタスはアメリカドルと連動していて、多くの人(年輩の人)は信頼できる通貨として米ドルも所持いたわけですが、2004年リトアニアが欧州連合に加盟すると、連動通貨が米ドルからユーロに変わり、1ドル=4リタスという固定レートが1ドル=2.4リタスまで下落し、沢山の人が財産を失ってしまったそうです。

これも、日本ではなかなか想像できないお話ですね。

『リタス』は紙幣にもコインにも、リトアニアのシンボルが溢れるリトアニアらしい通貨で、それがユーロに変わってしまうのは、古い付き合いの友達が去ってしまうような淋しさもあります。それでもツーリストの人にとっては、両替の手間が随分と楽になるので、朗報かと思います。

まだちょっと実感が沸きませんが、ピカピカのリトアニアユーロコインにお目にかかったらきっとワクワクするかな、と楽しみにしようと思います。


*写真出典
左:リトアニア中央銀行のホームページ(https://www.lb.lt/)より、リトアニアのユーロコイン 
中央:Vikipedijaより抜粋、ソ連独立後、一時的に使用された通貨「ワグノリス」
右:Wikipediaより抜粋、現在流通する通貨のリタス。50リタスの表は『リトアニアの父』と称される『バサナベチュス氏』医師であったが、独立運動の主導をした人物。裏はビリニュスの大聖堂。

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    リトアニアのユーロコイン
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    通貨ワグノリス
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    現在流通する通貨のリタス

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